| 機械の惑星 (May 2006) | |
![]() |
The Planet of Machines MAEO-98010 - total time : 63.20 |
|
|
Tangerine Dream やKlaus Schulze あたりを思わせるサウンドやシーケンスをあえて多用し、 印象的なメロディや展開を排した作品であると、作者はコメントなさっているが、 それに反して強烈なオリジナリティを感じる逸品だ。 アナログシンセならではの音響効果やテープ操作などのトリックがたっぷり堪能できる。
この作品は「ミックスダウン」が重要エレメントになっている。 一発目のミックスで良い出来であっても、少しづつ音量バランスを最適に合わせ込むにつれて、 次第につまらなくなっていく。だから一からやり直してインパクトを取り戻す、 というプロセスを繰り返しているとのことです(作者談)。
#1は、 緩やかに波打つようなシンセのリフレイン、 金属的な発振音、 うねるようなストリングスシンセの不協和音による サイケデリックなアンビエント。 終盤は Tangerine Dream / Mojave Plan のストリングスを連想します。
#2は、Zip code-00000「両生類」の再アレンジで、 重厚なシンセの導入部には、オリジナルと同様にRicochet Part1のワンフレーズが登場する。 オリジナル版の邪悪な金属音が一掃され、スッキリしたアレンジで聴きやすい。 3分過ぎの強烈なモジュレーションが快感。 5分頃に加わる単調なドラムマシンは人間的なノリで、加速感もある。 やがてシーケンスが入ってくるが、 オリジナルバージョンのような金属音とシンセ・リズムは控えめ。 あっさりとフェイドアウトで終了。
#3は、おなじみのTD風の効果音でスタート。 重低音のドローン、深いエコー、ガサガサ・ゴソゴソしたカオス・サウンド。 機械の唸りが聞こえてきたら、ドラムスが入ってくる。 この部分はZ-55「融合」のリミックスで、極めて機械的、時計のようにリズム。 #2とは全く対照的にバタバタ・ドカドカと鳴っており、リズムというよりも音群だ。 ラストは、レゾナンスたっぷりのシーケンスが走ります。
#4はシンプルなシーケンスと軽快なリズム音がバックで鳴る。 弾けるようにポップ(白い白馬みたい)な、アップテンポ・ミニマル。 Tangerine Dream / Highway Patrol のカバーバージョンです。
#5の前半は、シンセ効果音にドローン。 そしてTangerine Dream / Mojave Plan 中間部のリズムパターンが加わります。 終盤のシンセベースによって、Thru Metamorphic Rocks に変わっていきます。
#6もZ-55「融合」の再アレンジ。 発振音とドローンで始まりますが、ドラムスは軽快でノリが良いです。 むしろ人間的な仕上がりか。
#7は、momento収録の「南の雨、そして雨上がり」と「転生」を、つなぎ合わせた作品。 重厚な儀式行進曲のような導入部(TD風の効果音がタップリ)から、Mike Oldfield / Incantationsを思わせる奇数拍子シーケンスが、ゆっくりと被る。 そして徐々に加速しフェイドアウトで終了です。 サウンドの美しさはピカイチで、うっとりしちゃいますね。
#8は、ものすごく深いエフェクトの空間を浮遊する、新機軸な作品。 この気持ち良さは、初期のthe orbあたりを連想するかもしれない。
#9は、Klaus Schulze / Bayreuth Return をモデルにした作品。 最初は不気味なドローンで、Bayreuth Return とは少しも似てないですが、 どこかで聞いたような硬質な風切り音と変調音が聴こえてくる。 やがて逆回転サウンドのシーケンスが通常回転のシーケンスに置き換わり、 そして定番。ドカーンと一発ぶちかまして終了します。
![]() |
|
|
|
|