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とても神秘的で内省的なアンビエント作品集です。
全編を通じてビートやシーケンスは有りません。
少ない音符で構成されますが、かえって想像力をかきたてるように思えます。
アンビエント系エレクトロニック作品は、現在では数多く出回っていますが、
これらとは一線を画する鋭さを持っていると思います。
ブックレット見開きに掲載される詩篇でつづるストーリー性を持った作品で、
サウンド的にも全体的な流れ(起承転結)があります。
ただし、そのストーリーは観念的なものなので、各々で自由に解釈できると思います。
詩篇と併せて楽しみたいですが、このサイトでは公開いたしませんので、実物にてチェックしてください。
この作品の一部は、
山海塾のメンバーでもあり、黒藤院主宰の舞踏家、蝉丸氏の公演のために作曲されました。
「深く眠るより」: ソロ舞踏公演「箒木(ははきぎ)」(1994年8月27日初演)
「霧のように」: 東京アートネットワークによるパフォーマンス公演「深き淵より1〜霧」(1994年5月28日初演、初演後に調が変更された。)
冒頭の「深く眠るより」は、ザワザワと鳴るノイズに単音ストリングシンセが加わる、
重厚なアンビエント。遠くで燃える火(業火?)を思わせるサウンドです。
2曲目以降は音数が少なくなり、
フレーズの断片が、まるで一定の間をおくように現れ、
まるでレクイエムのように粛々と展開します。
ここまではダーク アンビエントといえるかもしれません。
メランコリックなエレクトリックピアノによる「何もないとしたら」で、作品の流れが変わります。
ここからは冷徹ながら情緒的なアンビエントでしょうか。
儚い旋律の「付き添い」。
極めて断片的なメロディの「遠い光」(このトラックは2部構成)。
そしてラストは、静かな湖面に映る月明かりのような、
心を洗われるような情景を演出しているようです。
それでいて、どこか畏怖感を覚えるのでした。
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