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舟沢氏の第4作目。
ただし1作目と2作目(甘い病床、月の魚)はすでに廃盤で、3作目「霊機」はカセットのみのリリースであることから、CDフォーマットでは最初の作品になっています。
全編を通じて、素朴で暖かいアンビエントになっており、
冒頭「赤い月の晩に」の包み込むようなサウンドは、遠い過去への郷愁をいざなうかのようです。
ノイズ・ドローンをバックに断片的な旋律が流れる「芸術家」、
メランコリックなエレピの「女の爪と赤い月」、
唯一シーケンスの入る「嵐の準備」
など聴き所も多く、
発表年代を考慮すると、クールで先進的なエレクトロニック・アンビエント作品であることが判ります。
ラスト2曲はタイトルどおり、寂寥感ただよう重厚さがあります。
パート数は最小限ですが、一つ一つの音が徹底的に練り込まれている印象です。
舟沢氏の作品をお聴きになるなら、まずはこの作品から入るのが良いと思いました。
Brian EnoのDiscreet Musicがお好きなら、迷わず「買い」でしょう。
以下、ライナーノーツから引用。
「赤い付き月の晩に」は、画家である井原(旧姓:辺見)由美子女史の描いた一枚の絵画を見た時、まるでこの曲の存在に気づくかのようにできた曲である。詞はこの絵に描き込まれている言葉を舟沢が並べ、女史が整理し、タイトルをつけて完成された。又、「芸術家」は1991年8月31日に初演された蝉丸氏の舞踏作品「空蝉」のために作曲―録音されたものに、若干の再整音をほどこしたものである。
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