
| 年代記 Chronicle (2003) | |
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6年ぶりの新作となる「年代記」は、新千年紀に向けた賛歌。 前作「宇宙論」で聴かれるトランステクノやハウスビートは鳴りを潜めて、 コーラス隊やストリングス系を中心にしたクラシカルな作風になっている。 8パート、76分ノンストップの長編で、通して聴くにはそれなりの気合が必要だが、 スペクタクル映画のような怒涛のサウンドに、時間を忘れてしまうほどである。 Lavalamp-2 - total time : 75.55 |
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コーラスのリバース音で始まるMovement 1は、ゆったりとしたシンフォニーで、音符の数もそれほど込んでいない。 むしろクラシック・シンフォ一辺倒ではなく、変態的ドローン・ノイズを織り交ぜ、リスナーの耳を惹きつけて離さない。 エコーの深い重厚な持続音だが、前作ほどヘヴィではなく、リラックスして聴くことができる。 女声コーラス隊のソロパートが現れると、いつの間にかMovement 2だが、雰囲気はそれ程変わらないと思う。
Movement 3は前半の山場。 躍動的で美しいメロディが現れる。 Cosmology Part 5の発展形のようなナンバーで、シングルカットもされている。
クラシカルな作品ではあるが、面白い効果音も多用されている。 序盤で現れる豚の鳴き声(?)は、Frank Zappaが好んで使ったものを連想させられる。 さらに、Frank Zappa / Uncle Meat / Our Bizarre Relationship の"Bizarre!"も登場(ピッチは若干上がっている)。 これはPrince / Black Album / Bob George やAll My Dreams (未発表曲)でも聴けるもので、 ピッチも同じく上がっており、まるでソックリである。 Jean Michel Jarre風のシンセ効果音も、意識的に使われているようだ。
Movement 5の終盤、クラシカルのリフレインに突如覆いかぶさる金属音。 後半の山場、Movement 6が始まる。 工作機械のようなリズムに乗って、勇ましいブラス隊が登場し、急展開していく。
前作を上回る長大な作品だが、 ゆったりと聴きやすいサウンドでまとめられており、 アンビエント(シンフォビエント)らしく聴こえる。 非テクノ的アプローチゆえに賛否両論あるようだが、 こうして聴き比べてみると、やはりどちらも巨匠の貫禄たっぷりで、芙苑作品だなぁと思う。
ジャン・ミッシェル・ジャールやヴァンゲリスと比べられてしまう作品かもしれないが、むしろラリー・ファースト(ネクターのリサイクルドやピーター・ガブリエルの諸作品で共演)のSynergy名義の作品、"Electronic realizations for rock orchestra"のエッセンスを感じるのだが、いかがだろうか?
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