Pink Floyd
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ピンク・フロイドといえば、英国プログレッシブ・ロック5大バンドとして、広く知られる。そして、テクノ、アンビエント、そしてジャーマン・プログレに与えた影響は多大である。The KLF / Chill Out はジャケット・サウンド共にフロイドの影響が見られるし、orb もフロイド・ネタが多い。Ash Ra Tempel や Tangerine Dream の初期アルバムもフロイド的だ(Hawkwind に近いという説もあるが)。Atom Heartを名乗るアーティストもいる。いうまでもなく Pete Namlook Klaus Schulze の The Dark Side Of The Moog もフロイド・ネタである。

グループ結成は1965年(でしたっけ?)、シド・バレットSyd Barrett、ニック・メイスン Nick Mason、ロジャー・ウォータース Roger Waters、リチャード・ライト Richard Wright の布陣でスタート。精神を患ったバレットの脱退で、デイヴ・ギルモア David Gilmour 加入。アルバムコンセプトをウォータース、他メンバーがサウンドを担当するような形で大成功を収めるが、意見の相違からウォータースが脱退してしまう。事実上の「グループ分裂状態」で現在に至る。

ピンク・フロイドを特集したサイトは数多いと思われるので、ここでは、テクノ、ジャーマン・プログレファンの視点で、独断と偏見で書いてみたいと思う。ここで薦めている作品は、この道のファンの方には気に入っていただける筈だ。ジャケットの掲載は不完全ですが、カーソルを合わせるとタイトルが表示され、クリックするとコメント文にジャンプすることもあります。(ブートレグについて

THE PIPER AT THE GATES OF DAWN (夜明けの口笛吹き) A SAUCERFUL OF SECRETS (神秘) UMMAGUMMA (ウマグマ) ATOM HEART MOTHER (原子心母) MEDDLE (おせっかい) THE DARK SIDE OF THE MOON (狂気) WISH YOU WERE HERE (炎 あなたがここにいてほしい) ANIMALS (アニマルス) THE WALL (ザ・ウォール) THE FINAL CUT (ファイナルカット) THE DIVISION BELL (対 TSUI ) RELICS (ピンクフロイドの道) PULSE

THE PIPER AT THE GATES OF DAWN 1967
バレット中心の作品で、プログレというよりもサッケデリック。ビートルズをイビツにした感じで、意外にポップ。バイクのエンディングで聴ける変態サウンドコラージュが一押しだ。
A SAUCERFUL OF SECRETS 1968
サイケ、現代音楽、アンビエントがごちゃ混ぜのタイトル曲「神秘」11分。強烈な電子ノイズやドラムソロ、冥想的なオルガンなど聴き所も多く、初期の代表的ナンバー。「太陽賛歌」も代表曲だが、アルバムバージョンは練り込み不足(イマイチ)。この作品にて、バレットが脱退し、デイヴ・ギルモア加入。
MORE 1969
サントラで、短編集という感じ。あまりちゃんと聴いてないので、コメントを見送る。
UMMAGUMMA 1969
初期の最高傑作で、1枚目がライブ、2枚目がメンバーのソロ企画コンピ。ライブは、アルバムバージョンよりも大幅スケールアップし、クリアで繊細な音の処理は、トリップ感覚抜群。パンク並み?に唸るギターと静寂のオルガンソロが印象的な「天の支配」、友人斧の絶叫も凄いが、個人的にはコズミックな「太陽賛歌」が一押し。「神秘」もドラマティックにバージョンアップしている。ソロ企画はライブ同様に素晴らしい。体がよじれるほどの「変な音楽」オンパレードで、驚愕の音響絵巻き。これは聴いてみるしかないでしょう。まずは「シシファス組曲(ライト)」。始まりはクラシックのような重厚なオーケストラからソロ・ピアノに展開する。しかし次第に異様な雰囲気になって、壮絶な変態現代音楽となる。ZAPPA系。続く「グランチェスター牧場(ウォータース)」は、鳥の鳴き声をループさせた静かなフォークソングだが、そのまま抱腹絶倒の変態サウンドコラージュ「毛のふさふさした動物の不思議な歌」に突入。これマジで狂ってます。マネーの伏線ですね。「ナロウウェイ3部作(ギルモア)」は、コズミック・エレクトロニック・サウンドを中心にした、王道的なトラックだ。時には牧歌的に、そして混沌へ。後半にはボーカルパートもあり、2枚目では一番フロイドらしい曲。ラストの「統領のガーデンパーティ3部作(メイスン)」。最初と最後にリリカルなフルート隊が入るものの、その間はパーカッションやエレクトロニクスによる変態音楽。音数が少ないだけに、生々しくて不気味で楽しい。本作のリマスター盤(含紙ジャケ)は問題があるので、後述する
ATOM HEART MOTHER 1970
牛ジャケは、あまりに有名。タイトル曲はオーケストラやコーラス隊、ブラス隊を従えたインスト大作23分。一定のテンポで淡々と展開し、主題やソロパートが出入りする構成だ。テクを見せ付けるようなシーンは無いが、終盤のサウンドコラージュが強烈。トランス系ですね。ひねくれたビートルズのような歌もの(けっこう佳曲)を挟み、不思議なコラージュ系「アランのサイケデリック・ブレックファースト」で締める。
MEDDLE 1971
実は、エコーズ以外はあまり聴かない。もちろん他トラックも味わい豊かだが、ついついトラック7 から聴いてしまう。1曲で選ぶなら、やはりエコーズなのだ。23分を越すコズミック・トランス・ミュージックに、どっぷり浸かっていただきたいと思う。冒頭の一打「ピーン!」から、無限の広がりを感じる「間」。このサウンドはピアノにエフェクトを加えたもので、偶然録れたものだとか。ラストの無限音階効果音も聴き逃せない。
OBSCURED BY CLOUDS 1972
サントラ&短編集。あまりちゃんと聴いてないので、コメントを見送る。
THE DARK SIDE OF THE MOON 1973
巷での最高作。ウォータースによる初の「言葉のコンセプト」アルバムで、アルバム丸ごと1曲のトータル作。実験的な音創りは、短時間に凝縮されている。とにかく例の「大時計」とマネーの「レジスタ」コラージュが強烈。それでも、適度にポップな楽曲群、見事な構成など、音楽ファンに広くアピールし、セールス面で大成功。入門編としても最適。邦題「狂気」は、こじ付けとも思える意訳だが、コンセプトを上手く表現していると思う。和訳集必携。
WISH YOU WERE HERE 1975
バレット宛てのメッセ−ジがコンセプト。中心ナンバー、クレイジー・ダイヤモンドは、名曲というべきボーカルパートと、延々続くソロパートで構成され、トータル25分なのだが、アルバムでは冒頭と最後に分割収録されている。この間にタイトル曲を含む3曲が収録される。個人的には「ようこそマシーンへ」がお気に入り。イビツなシンセと、嵐のようなノイズが圧巻。そこにアコギが見事に溶け合う。オリジナルLPジャケットは手の込んだ丁装で、オマケもタップリ豪華版。邦題「炎」はジャケにタイトル付けたのか、意味不明。 ところでクレイジー・ダイヤモンドの初期ライブ音源を聴いたことがあるのだが、「前半」と「後半」のつなぎ目が、凄くカッコイイのである。サックスソロの山場が終わったところで、後半のベースパターンがノンストップで入る感じで、ギターのリフはパートの変わり目も継続する。
ANIMALS 1977
社会風刺的なコンセプトアルバムですね。人間を犬・豚・羊に比喩するパターンは、今となっては陳腐かもしれない。プログレッシブ・ロックらしいサウンドだが、トランス音楽としては聴けない。リアルタイムでは、結構お気に入りで、何度も繰り返し聴いたものだが。ジャケの方が人気かも。
THE WALL 1979
ウォータースによる「社会風刺コンセプト」の為のアルバムで、オペラチックな2枚組み大作。波瀾万丈の人生を描く作品。しかしながらシンフォではなく、ロックっぽい短い曲をサウンドコラージュでつなげた展開。ダンサブルなナンバーは新機軸といえるし、圧倒的なスケールで強制的に納得させられてしまう。一方でトランス音楽としての味わいは、ほぼ消失した。和訳集必携。ところで「アナザー ブリック イン ザ ウォール」は「グランチェスター牧場」に似ている。そして「Hey You」はビタミンCに似ている。この時代のFM番組は、このようなアルバムを全曲オンエアすることがあり、レコード買うのも大変なので、エアチェックで済ませてしまおうと、万全の態勢で臨んだところ、導入部(ラストと円環構造になっている)がバッサリ切られてたりして「キーッ!ムカツク!」なんてこともあった。
THE FINAL CUT 1983
前作の続編で、100%ウォータース・カラー。短編をサウンドコラージュでつなげた作りは前作を踏襲するが、かなり地味。淡々とした歌ものが続き、終盤になってやっとアップテンポな曲が現れる。ドラマチックとは言えないし、これといって盛り上がらないが、当時のウォータースに興味があるなら聴くべきだろう。でも英語がわからないとキツイか。。。結局、ウォータースはグループを去り(あるいはウォータースだけが残ったのか?)、同一路線のソロアルバム「ヒッチハイクの賛否両論」をリリースしている。
A MOMENTARY LAPSE OF REASON 1987
「Waterless」でリリースされたオリジナルアルバム。あまりちゃんと聴いてないので、コメントを見送る。邦題の「鬱」については、原題「理性の瞬間経過」の意味するところがよく分からないので、通称としては使えるかも。
THE DIVISION BELL 1994
あまりちゃんと聴いてないので、コメントを見送る。万を持してリリースされた完成度だが、かつてのようなエポック・メイキングな要素は感じられない。邦題の「対」(しかもTSUIとわざわざローマ字表記まで付いている)は、なんだかなぁ、としか言えない。
RELICS 1971
邦題「ピンクフロイドの道」で知られる。初期シングルとアルバムからのコンピレーションで、音も1stアルバムに近い。びっくるするほどポップな曲もある。
THE EARLY SINGLES
初期シングル集。「ピンクフロイドの道」よりも無駄のない選曲。
PULSE 1995
The Dark Side Of The Moonを全曲収録したオフィシャル・ライブ2枚組み。アルバムの再現を目指しているようで、オリジナルから進化したとか、そういうのは無いなぁ。でも、ちゃんと音量上げて聴くとやっぱり素晴らしい。オーディエンス合唱も大変盛り上がっている。

UMMAGUMMA リマスターについて
今回のリマスタリングに伴い、以下トラックが不完全収録になった。
disc one - track 3 set the controls for the heart of the sun
full length time 9:22, remasterd 9:06

太陽賛歌は、キーボード・ソロが続いているのに、突然切れて終わる。リマスタリング・エンジニアのミスとしか思えない。(他にもう1箇所気になるところがあるが、詳しく検証しなおす予定。)

私はこのリマスタ版を、オリジナルアルバムとして認めません。

ブートレグについて
筆者はブートを収集していないが、A saucerful of secrets から meddle にかけての高音質ライブ音源には特に興味がある。Last BBC sessions 1971 complete final edition と Live at Pompeii REMAINS の2枚は半オフィシャルのようなアイテム。エコーズ完全版を最高音質のサウンドボードで聴くことができる。この時期の楽曲は、ライブを重ねることでアレンジの変化がみられ、偶発的要素やインプロ的な側面が大きい。「進化」がみられるんですよね。

Last BBC sessions 1971 complete final edition Live at Pompeii REMAINS

大昔にアナログ盤ブートに手を出したことがあるが、内容はともかく、どれもこれも粗悪だった。現在手元に無いので、詳細不明。▲▲


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