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オーケストラをフィーチャーした、入魂の一作。 アルバム1枚、2部構成で展開する、久しぶりの長編作といえる。 オーケストレーションはソフトマシーンやアディエマスで知られるカール・ジェンキンスが担当している。 当初、2007年11月12日発売と告知されたものの、アーティストの意向により4ヶ月あまり延期された経緯がある。 公式には「奥様の出産予定日が12月に控えており、十分なプロモーション活動が出来なくなるので、やむなく延期する」とのことだった(誕生は2008年1月)。 また同時期にイングランドからスペイン・マジョルカ島へ引っ越しており、プライベート面で多忙だったのは事実だろう。 初っ端から、Tubular Bells の変奏曲でスタートする。 まるで「センチネル」や「秘密の源」を思わせるが、 オーケストラ・サウンドなので、もしかしてオーケストラル・チューブラーベルズ2なのでは、と考えてしまう。 「俺の曲には、これは無くてはならないもの」という主張さえ感じられる。 このフレーズを真似て弾いてみると、キーになるE音が途中でDに下がる。 この動きは、これまで有りそうで無かったものと思う。 しかし2曲目からは、チューブラーベルズの展開から離れていく(さしあたり、そういうことにする)。 基本はオーケストラ+ピアノ+アコースティック・ギター。 最近のトレンドだった電子楽器(含むソフトシンセ)は使用されないようだ。 ゆったりとした展開だが、マイクらしさは十二分に発揮されていると思う。 女声コーラス隊によるShabda(歌詞は聞きなれない言葉、造語?)より、曲は一気に動き始める。 Harbingerの変奏曲(要はチューブラーベルズ)で山場となり、 そして、これまた美しいソプラノ・ボーカルナンバー、On My Heartにて前半の幕を閉じる。 後半は、本作で最も躍動的な(と思われる)オーロラで幕を開ける。 そして前半の代表曲を織り交ぜながら、また違った展開を楽しめる。 以降、短いパートが続き、曲はサクサクと進んでいく。 ファンファーレのようなEmpyreanを経て、最終トラックへ。 6分あまりの演奏時間。 ファンならば、ある展開を期待してしまうだろう。 あれで始まるなら、終わりは、これ。 ストリングスで奏でられるリフレイン。 ピアノ、グロッケンシュピル、アコースティック・ギターへと引き継がれる旋律。 多種の楽器を使っているわけではないので、紹介は入らないものの、クライマックスでは、しっかり鳴ってます。 ちょっと抑え気味なところが、かえって緊張感を高め、スリリングでさえもある。 嬉しくなっちゃいますよね。 クライマックスでは太鼓が使われるものの、オマドーンやアマロックのようなアフリカン・ドラム隊ではない。 その点、ちょっと薄味かも。
各曲をイメージ付けすると、以下のようになる。独断と偏見に注意。 アディエマスのレコーディングは、まずシンセのバッキングを制作してからボーカルパートを録音し、 後から順次オーケストラに差し替える手法がとられる。 なので、もしかしたら本作もデモ版MIXが存在するのでは?と勝手に想像するのも楽しいものである。
まとめ) 発売にあたり、2008年3月7日、スペイン Bilbao (the Guggenheim Museum)にてプレミアライブが行われ、 その音源はiTunesにて公式リリースされている。 10ヶ月後、2008年11月24日にスペシャルエディション(本編+ライブ版 2枚組)としてCDリリースされた。 ただ、過去作品のリリース形態から「将来、DVDリリースがあるのでは?」との憶測もできそうだ(ファンの間で、このような指摘が実際にあった)。 基本的にクラシックスタイルなので、ライブ的なスリルは期待薄かもしれない。 しかし、アルバムとは微妙に異なるアレンジが各部にちりばめられ、ちょっとした別ミックスとして楽しめるようになっている。 また、会場録音であることから柔らかいエコーに包まれており、マイクのギターの響きも、スタジオ版とは異なっている(少しだけ強調された演奏だ)。 目だった違いとしては、Harbinger (reprise)の冒頭で、女声コーラスがアウアウ言ってること。 また、ラストのMusica UniversalisではBPMが加速している。 その影響か、演奏時間が44分35秒と若干短くなっている。 ただ、チューブラーベルは鳴っていないようだ。 それ以外では、音とは関係ないが、トラック割りが変更された箇所もある。 参考データとして、ライブ版のトラックリストを加えておく。
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